老人ホームで働く介護職は、人と関わる仕事の中でもとてもやりがいのある仕事だといえます。介護士は、入居者の生活を身体的にも精神的にも支えるという重要な役割を担っています。
実際、老人ホームには様々な事情を持つ入居者がいます。中には、本当は自宅で過ごしたいのに周りに押し切られて入居した人もいます。また、認知症が進んでしまい、自分のことも分からないまま、不安な気持ちで生活している人もいるでしょう。
そんな人達の心の支えになることができるのは、身近にいるスタッフです。話し相手になることや一緒にレクリエーションをすることは、入居者にとって大きな心の拠り所になります。介護士がその人のことを思い、温かな対応をして、入居者が心を少しずつ開いてくれた時はとても嬉しいものです。
そういった現場の雰囲気は、スタッフが一丸となって創り出すものだといえます。老人ホームには様々な種類・規模がありますが、どの現場においてもスタッフ一人一人のキャラクターが作り出す雰囲気は非常に重要です。
また、身体的な介助が必要な人にとっては、トイレ介助や食事介助は欠かせないものです。ただそんな中、自分で身の回りのことをしたいと考える人に対してなんでもしてあげるのはタブーです。一部介助を行い、できることは自分でやってもらい、入居者の自尊心を大切にするような繊細な配慮も必要です。
そのような個人に合わせた配慮を行うことは、入居者たちの幸せな日常を作る上で非常に大事です。